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なんかよく分からんまま、後編が始まります。




 前回までのあらすじ。

 家族と旅行中に、運悪く船から海へ転落した古戸ヱリカ。
 死に物狂いでとある島に辿り着いたのは良かったものの、そこは欲望渦巻く遺産争いの親族会議だった……。
 嵐に巻き込まれ、孤島と化した六軒島……。そしてついに起きる第一の殺人……。
 次の犠牲者は? 
 犯人の目的とは? 
 しかしヱリカは立ち上がる。これ以上犯人の思い通りにさせない!
 事件は必ず私が解決する。じっちゃんの名にかけて!!

「見た目は子ども! 頭脳は大人! その名は名探偵ヱリカ!!」



 という夢を見たのさ。

 前回までのあらすじ。

 家族と旅行中に、運悪く船から海へ転落した古戸ヱリカ。
 死に物狂いでとある島に辿り着いたのは良かったものの、そこは欲望渦巻く遺産争いの親族会議だった……。
 嵐に巻き込まれ、孤島と化した六軒島……。そしてついに起きる第一の殺人……。
 次の犠牲者は? 
 犯人の目的とは? 
 しかしヱリカは立ち上がる。これ以上犯人の思い通りにさせない!
 事件は必ず私が解決する。じっちゃんの名にかけて!!

「見た目は子ども! 頭脳は大人! その名は名探偵ヱリカ!!」



 という夢を見たのさ。





 肩を落とし、とぼとぼと道を歩いている姿がひとつ。首をうなだれ、俯き気味に歩いているその姿は、半ベソをかきながら情けない顔をしている古戸ヱリカだった。
「……うぅ、そんな。私が日本人じゃなかったなんて……」
 涙と鼻水でべとべとになったみっともない顔で、彼女は一人言のように呟いていた……。



『そ、そんな……ッ! 私が日本人じゃない……? で、では我が主、私は一体何人なのですかッ!?』
『さあ? 忘れたわね、そんなこと。まあ確かなのは、日本人じゃないってことね』
『そ、そんな……』



「……うぅ、日本人じゃないなんて……。それならお箸を使うために生まれてきた私のアイデンティティは一体……?」
 自分の存在意義を否定され、途方に暮れるヱリカ。と、そこに1つの姿が現れる。
「おやおや、一体どうしたのですか。女の子がそんな顔をするものではありませんよ」
「はッ! あなたは悪ギリアさん……!!」
「おほほほほほッ! さあ、今度はどうやってその可愛らしい顔を歪めてあげましょうか? って何を言わせるんですか! 悪ギリアではなくワルギリアです!」
「失礼、マダム。ちょっと色々とありまして……。しかし、私に一体何の用ですか?」
「用という程ではありませんよ。ただ、泣いてるあなたを見て、放っておけなかっただけです」
「……いいんですか? 私たちは敵対関係にあるんですよ?」
「ほほほほ。細かい事にこだわっていては、有限の魔女は名乗れませんよ」
「…………話を聞いてもらうぐらいは、いいかもしれませんね。少しいいですか……?」
「ええ、構いませんよ。私もお茶ぐらいならごちそうしますよ」



「…………なるほど、自分が日本人ではなかったことがショックだと……?」
「…………はい。私はお箸を使うために生まれてきました。お箸こそ、私の人生の全てです。それなのに、日本人じゃなかったなんて……」
「……なるほど。それはつらかったですね……」
「……はい。私はこれからどうやって生きていけばいいのでしょうか……?」
 小さく俯くヱリカ。しかし、ワルギリアはそこに優しく話かける。
「ヱリカさん、あなたは今でもお箸が好きですか?」
「もちろんです。お箸は私の体の一部です」
「なら、それでいいじゃないですか」
「え?」
「あなたが日本人であろうとなかろうと、関係ないでしょう? 大切なのは、あなたの気持ちなのですから」
「……私の気持ち?」
「はい、国籍なんて関係ありませんよ。日本人でなくても、お箸は使えるでしょう?」
「……そう、そうですよね。ありがとうございます、おかげで元気がでました!」
「ふふ、なら良かったです」
「はい! ありがとうございました、鯖ギリアさん!」
「ワルギリアです!!」



「ふ~ん。それで、アンタは戻って来たわけね」
「はい、大切なのは私の気持ちです。例え日本人でなくても、私はお箸が大好きです!」
「……ま、いいんじゃない? アンタがそれでよければ」
「はい、これからも私はお箸を愛していきます。……それから、……我が主、これを覚えていますか?」
「何? その小汚い棒っきれ?」
「これは私が生まれた時、私が主から賜ったお箸です」
「ああ、そんなことあったかしら?」
「私とお箸を出会わせてくれたのが、主だったんです」
(いらないから捨てようと思っていただけなんだけど……)
「あの時、主が私にお箸を下さらなかったら、私とお箸は出会わなかったかもしれません」
「………………」
「私とお箸を引き合わせてくれたこと、本当に感謝しています」
「…………まあ、喜んでもらえたなら良かったわ……」
「はい。ありがとうございます、我が主!!」
「棒っきれくらいで大げさね、アンタは。ああ、それと1つ言い忘れていたんだけど……」
「はい、何でしょうか?」
「それ、お箸じゃなくて串なのよ」



「えッ!!!!?!?」






2010.07.31 Sat l うみねこ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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