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公式掲示板で企画SSとして書いたものです。
お題は『猫』!!




 しとしと、と降り続く雨の中戦人は通りを歩いていた。普段は賑やかな町の喧騒もかき消され、今は静かに雨音だけが聞こえていた。街を埋め尽くす心地良い雨の音に耳を傾けながら、買い物を終えた戦人は家への帰路へついていた。そんな中、ふと何かの鳴き声が耳に入った。


 みぃ~。


 泣き声を聞いて戦人は足を止める。鳴き声は路地裏から聞こえてきたようだ。戦人は路地裏へと足を進める。


 みぃ~。


 近づくにつれ鳴き声ははっきり聞こえてくる。こんな雨の中、猫を捨てる人間がいるとは……
「可哀想に……」
 戦人は猫の身を案じ路地の裏へと踏み入れた。




















































ヱリカ「みぃ~。拾って下さいなのです☆」



「何やってんのお前!!!?」










『戦人さん家の迷い猫』







ベアト「…………で、仕方なく拾って来たと?」
戦人「…………ああ」


ベアト「捨てて来い!!!」


ベアト「何考えてんだお前は!! 妾たち新婚だぞ!? こんなの拾ってきてどうすんだ!! とっとと捨てて来い!!」
戦人「俺も最初はそう思ったけどよ、流石にこの雨の中放ってはおけないだろう?」
ベアト「いいんだよ!! どうせ放っておいたって自分から餌を探しに行くだろうが!!」
ヱリカ「みぃ~、ひどいのです。僕は可哀想な捨て猫なのです」
ベアト「やかましい!! 大体何だ!? そのイラッと来る口調は!!」
ヱリカ「主の真似なのです」
ベアト「何が真似だ!! さっさと帰れ!!」
ヱリカ「みぃ~、捨てられたのです(;ω;)」
戦人「そういうわけらしい。だから少しうちに置いておこうかと思ってな」
ベアト「何言ってんだ!! 甘すぎなんだよお前は!! そんなだからEP6でコイツに騙されんだよ!!」
戦人「……ちょ、今その話を蒸し返さなくてもいいだろorz」
ベアト「とにかく! こんな奴はうちには置いてはおけん!!」
ロノウェ「助けを求めている人を無下にするのはどうかと思いますよ、お嬢様」
ベアト「ロノウェ!? お前まで何を言っておる?」
ロノウェ「ヱリカ様がここに来られたのも何かの縁。どうでしょう? ここは1つ、屋敷で雇うとはいうのは?」
戦人「そうだな、働かざる者食うべからず。うちに置いとく代わりに働いてもらうか」
ベアト「おい! お前ら何言って―――」
ヱリカ「みぃ~、助かりますです」
戦人「いいじゃねえかベアト。ただで住まわすわけじゃねえし」
ロノウェ「たまには良いことをしないと戦人さまに嫌われますよ? ぷっくっく」
ベアト「ぐぬぬぬ!! ……いいだろう、我が家でメイドとして雇ってやる。ただし!! 少しでも働きが悪ければ即刻クビだ!!! あとそのイラッとくる口調は止めろ!!」
ヱリカ「そうですね、流石にずっとこの調子は疲れました。というわけで今日からここで働かせてもらいます」
ベアト(ふん、せいぜい言い気になっておるがいい。お前の邪魔をしてすぐに屋敷から追い出してやるわ!!)





 なんやかんやベアトの屋敷で働くことになったヱリカ。しかし…………。
 ガシャン!!
熊沢「ヱリカさん、お皿はもっと丁寧に洗って……!! ああ、また…………」
ヱリカ「ちょっと落としただけで割れるなんて粗悪な品ですね。皿洗いは私に向いてません」



熊沢「ヱリカさん! その壺は私が掃除しますから床を……、ああ!!」
 ガシャン!!
ヱリカ「なんでこんな邪魔で不要な物を飾っておくんですか? 理解できませんね。掃除なんて私の柄じゃないです」



ベアト「お前なにやってんだーーーー!!!!」
ヱリカ「うるさいですね、雑用なんて探偵の私には向いていません」
ベアト「手前メイドの分際でどんだけ態度でかいんだ!!」
ヱリカ「私の仕事は頭脳労働です。こんなことは他の人間にやらせればいいんです。ドラノール!」
ドラノール「はい、何でショウカ? ヱリカ卿」
ヱリカ「私の代わりにメイドの仕事をして下さい」
ドラノール「……分かりマシタ」
ベアト「お前なに人にやらせてんだ!!」
ヱリカ「メイドの仕事なんて探偵のすることじゃありません」
ベアト「居候が何抜かしてやがる!!!」



 案の定二人の魔女は家の中でバトルを繰り始める。それを見ながら戦人はため息をつく。
戦人「結局こうなんのか……。どうにかなんねえか、この2人?」
ロノウェ「はてさて、私にはどうすることも。ぷっくっく」
戦人「……お前こうなることが分かって雇うなんて言ったろ?」
ロノウェ「何のことやら?」
戦人「ったくよお……、ん?」
 その時、戦人の目の前の空間が揺らいだ。何事かと思った時、次の瞬間には奇跡の魔女、ベルンカステルが目の前に現れた。
ベルン「お邪魔するわ。私の駒がここにいるって聞いてね」
ヱリカ「我が主!! ひょっとして私を迎えに来てくれたのですか!?」
ベルン「ええそうよ。捨てたはずの駒がよりにもよって私の真似とか言って、ふざけた事をしているって聞いてね。どうやらお仕置きする必要があるみたいね」
ヱリカ「ああ! 見ていて下さったのですね、我が主! 私の渾身のモノまねを! みぃ~、にぱ~~☆ どうです? 似てますか!?」
ベルン「…………ええ、本当にそっくり。私と同じ髪で同じ真似をされると、何から何まで本当にそっくり。おかげで新しい拷問の方法を思いついたくらい。久しく忘れていたわ、この感覚……。腹の底が煮えくり返る様な、この熱い感じ……。思い出させてありがとう、ゲロカスが!!!」
ヱリカ「ああ! 主の言葉攻め!! ハアハア!!」
ベルン(…………マジでムカツクわね、コイツ…………)

ベルン「というわけでこのゴミは私が持って帰るから。それじゃあ」
 そしてベルンカステルはハアハア興奮しているヱリカを連れて帰っていった。
 嵐のように去って行ったヱリカに向かって、戦人はぽつりと呟く。
戦人「…………何だったんだ、一体?」
ロノウェ「戦人さま」
戦人「……へ? ああ、何だ?」
ロノウェ「ヱリカ様が今回の仕事で破損した食器、美術品、家具の数々の被害額、占めて234万とんで8000円になります。この金額は戦人さまに請求となりますのであしからず」
戦人「ええ!!? 何で俺!!?」
ベアト「当たり前だ!! そもそもそなたがヱリカをうちに招いたのが原因!! 請求は全てのそなたに払ってもらうぞ!!」
戦人「ええーーーー!!? ちょ……、まってくれーーーーー!!!!」















 そんなわけで、あれ以来俺は月々のお小遣いを全てベアトにもってかれている。親切で助けたつもりがまさかこんなことになろうとは…………。過ぎたる優しさ身を滅ぼすか……。もうこんなことを続けるのは止めよう。やはり自分の身が一番だ……。


 みぃ~。


 ……また、猫の鳴き声……。いや、止そう。拾ったところでまた面倒事に巻き込まれるだけだ。このまま聞こえない振りをしてやり過ごすのが一番賢い方法―――。


 みぃ~。


…………。


 みぃ~。

………………。


 みぃ~。


 どうやら俺もとことん馬鹿らしい。また同じことを繰り返すとは……。
 まあいいさ、このまま放っておくのも寝覚めが悪い。俺と一緒にベアトに怒られようぜ?



戦人「もう大丈夫だぞ、今助けて―――」



































縁寿「みぃ~。私を拾って、お兄ちゃん☆」





「お前もかーーーーーー!!!!!」






おしまい




2010.04.05 Mon l うみねこ l コメント (3) トラックバック (0) l top

コメント

No title
うぅ~v毎度毎度ステキなSSですねー☆
六軒花嫁もワクワク続きが気になりますけど
迷い猫もステキでした!

是非、嘉音くんのSSも…vv
2010.04.06 Tue l 小鳥遊える. URL l 編集
戦人さんちの迷い猫、感想です。
 こんにちは。感想を書き込ませていただきます。
 お前ら一体何をやって・・・ッ!!w
 ボケと突っ込みが爽快で、ついつい戦人やベアトと一緒にツッコミ、つい笑いが漏れました。
 原作と同じく、客としての立場はどこへやら。我が物顔で歩くヱリカの変態さは筋金入り、しかしそこに違和感がないのは何故なのか(笑
 そして不憫すぎるドラノールと戦人・・・・・・。痛い戦人、やっぱり目にあったのは傷になっているようですな; 優しい者がバカを見る時代って奴ですか。良い奴だ・・・と涙を拭ったところで。
 是非、縁寿に愛の手を!(笑
 あっという間、流れるように読み終わってしまいました。
 最近、自分的に違和感を感じてしまっていたチャット形式の会話文も自然で、読んでいてとても楽しかったです!
 ありがとうございました!
 それでは、失礼しました。
2010.04.10 Sat l vars. URL l 編集
No title
面白かったですーーww
猫?
違ったヱリカぁ!?
…って縁寿までぇっ!?w
この縁寿は18歳の方なのか、6歳の方なのか…w?
縁寿を連れて帰ったときのベアトの顔が観てみたいですww
2010.05.27 Thu l 琉火. URL l 編集

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